医療従事者の疑問を検証する事で生まれた臨床研究の成果を、現場の課題解決に繋がるソリューションとして開発。患者管理の質と情報共有を加速するソリューション iBSEN(イプセン)DX を提供し、患者、家族、医療従事者、社会を繋ぐ仕組みを創造していきます。
“iBSEN(イプセン)” という名は、デンマークの麻酔科医であり、集中治療医学の父Bjørn Aage Ibsen氏に由来します。集中治療室(ICU)は、1952年にIbsen氏が「ポリオ・骨髄炎に苦しむ12歳の少女を救うためには、24/7体制で専門スタッフによる監視と専門ユニットでの特別な処置が必要。」という考えのもと誕生しました。各国が高齢化社会を迎え、基礎疾患を有する免疫力の低下した重症患者は年々増加する中で、ICUの重要性は非常に高まっています。私たちCROSS SYNCは、ICUの創始者であるIbsen氏の考えを引き継ぎながら、現代社会のICUや急性期病床で必要とされる機能を、この“iBSEN(イプセン)DX” で提供します。
ISSUES of MEDICLA FIELD
現在の医療現場の課題
近年、日本の医療現場にて患者の安全が急を要する課題をなっています。
「予防可能な患者危害の削減」を目指し、緊急性の高い心停止患者の事例を見れば、心停止前の兆候を見逃してしまう現実が浮かび上がります。具体的には、心停止前8時間以内に70%の患者が呼吸器症状の増悪を示し、66%が異常症状や徴候を呈しているにも関わらず、これらの兆候を医師が認識する割合は25%に過ぎません。加えて、24時間体制の医療提供や医療事故の予防には人員の不足が深刻な障壁となり、医療現場の負担が増大しています。このような状況下で、我々が開発した生体看視アプリケーションは、医療現場の課題に革新的な解決策を提供します。
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国際的な患者安全政策のアジェンダ
「予防可能な患者危害の削減」- 70%
- 心停止した患者の70%(45/64)は、心停止前の8時間以内に呼吸器症状の増悪所見を呈している。
Schein RM, et al. : Chest. 1990;98:1388-1392.
- 66%
- 患者の66%(99/150)が心停止前の6時間以内に異常症状や徴候の所見を呈している。
Franklin C, Mathew J. Crit Care Med. 1994;22(2):244-247.
- 25%
- 医師は心停止前の6時間以内に呈する上記66%の異常症状や徴候の所見を25%(25/99)しか認識していない。
Franklin C, Mathew J. Crit Care Med. 1994;22(2):244-247.
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院内急変への対応として
最適ではない患者観察密度- 30%
- 24時間勤務体制に必要な集中治療科医の充足率。
2021年9 月13日一般社団法人 日本集中治療医学会
- 61%
- 患者観察と情報共有の不足により発生する医療事故率。
Franklin C, Mathew J. Crit Care Med. 1994;22(2):244-247.
- >2hr
- 術後ICUにおける重症度評価の低頻度な時間間隔(2時間おき)。
Franklin C, Mathew J. Crit Care Med. 1994;22(2):244-247.
医療現場の安全を確保し、院内急変に対応するために、必要なこと。
- リアルタイムでの患者状態などの情報認知
- 患者状態の解析と適切な重症度の推定
- 医療従業者間での早急な情報共有と対応
APPLICATION for BIOLOGICAL MONITORING
医療現場の課題を解決するための生体看視アプリケーション iBSEN DX
生体看視アプリケーションは集中治療系病床の状態把握に必要な情報を集中的に管理するとともに、
集中治療系病床から離れた場所での患者の看守りを可能とするアプリケーションです。
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医療機器認証品(管理医療機器)
認証番号 第306AFBZX00012000- 複数患者の重症度を自動で算定
- 重症度の推移をグラフで表示
- リアルタイムで患者情報を表示・共有
- LIVE動画で患者を常時モニタリング
- 患者情報を一定期間さかのぼって表示
ANY TIME, ANY WHERE, ENY ONE
「いつでも」「どこでも」「誰でも」
均質な患者・情報のトリアージにより、発見・介入の遅れを防ぐ
データに基づく患者重症度の可視化により、医療従事者の誰もが同じレベル、同じタイミングで判断し、
適材適所と言える人材配置と必要なところにICUレベルの治療が行き渡る医療現場を実現。
iBSENが収集するデータは主に3つ。
1つ目はカメラを介した患者画像データ。
2つ目は生体情報モニタ、セントラルモニタから抽出するバイタルサインデータ。
3つ目は人工呼吸器から抽出する呼吸器データ。
重症度の可視化で医療スタッフの判断をサポート。わずかな患者疾患の状態変化を見逃しません。
情報を分かりやすく表示することで遠隔ICUの円滑な運用を支援し、より安全で質の高い医療を提供します。
重症度計算(EWS)
EWS(Early Warning Score:早期警告スコア)をリアルタイムで計算し患者疾患の重症度を迅速に判断。NEWS:7項目 MEWS:5項目。
重症度推移グラフ(CSmap)
縦軸にEWS、横軸にSIをおき、介入優先度や重症度の推移を表すグラフ。円の位置と大きさ・色で患者の重症度の推移を表現。
(研究中)画像解析
医療従事者の目視観察によって得られる、患者の神経状態に関する変容を自動検出し、急変・重症度・異常値の検出を支援。
一般的なモニターで確認できるだけでなく、医療スタッフの手元にあるスマートフォンにも同様の患者情報を表示し、
いつでも閲覧確認が可能。院内の離れた場所でも患者状態をモニタリングすることができます。
医療スタッフにとって適切な情報をわかりやすく提供
- EWS自動算出と重症度スコア推移の可視化によって注意が必要な患者を選定し、医療従事者に気づきを与える。
- 患者の容態の変化(CSM(CSmap))や重症度計算(EWS自動計算)にて可視化を行い、アンダートリアージを防ぐ。
重症化推定装置および重症化推定プログラム 特許第6993690号
バイタルサイン関連情報表示用画像 意匠第1729309号
iBSEN DX POWERING Tele-ICU INNOVATIONS
遠隔ICUシステムで活用されるiBSEN DXの機能
横浜市立大学附属病院は遠隔ICU事業において、重要な支援センターの役割を担っています。この支援センターには、医師や看護師、医師事務作業補助者が常駐しており、連携先施設の患者情報(生体情報モニター、患者映像、電子カルテなど)を参照しながら、ビデオ通話による診療支援や診療・看護ケアに関する相談への助言を行っています。また、定期的にカンファレンスに参加し、アドバイザー的な役割を果たす取り組みも行っています。
iBSEN DX(イプセン ディーエックス)は、遠隔ICUに必要な4つの機能のうち、「重症度スコアの算出」と「患者映像の閲覧」を可能にしています。これらの情報を分かりやすく表示することで、遠隔ICUの円滑な運用を支援することに役立っております。集約された情報を適切に表示することで、遠隔ICUの運用を効果的にサポートしていると言えます。
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